企業情報
社長メッセージ
90年間培った技術を原動力に、理想の100年を目指す
「豊かな生活づくりと地球環境改善に貢献するマテリアルカンパニー」としての責務
当社の中核をなす「メッシュテクノロジー」の技術は、1934年、製粉用篩網(ふるいあみ)の国産化を目指してその一歩を踏み出し、2024年で創立90周年を迎えました。創業時のメッシュの素材は絹糸、現在ではポリエステルやナイロンなどの合成繊維からステンレスなどの金属繊維等へ拡大。また、バイオマスやリサイクル素材を用いた環境対応型高機能メッシュクロスの開発にも力を入れています。
メッシュの用途も時代の変遷に沿って変化を遂げてきました。篩網に始まり、印刷用スクリーンや自動車・家電用の成形フィルターへ。自動車産業における技術革新「CASE」への対応も大きな転換点となりました。その後も、世界規模で対応が急がれる医療分野や環境分野へ進出。売上の海外構成比も高まる中、日本に技術・開発の軸足を置き、世界のマーケットを見据えてグローバルに事業領域を拡大しています。
地球環境改善を掲げる企業の責務として環境課題への対応に積極的に取り組んでいます。
製品開発においては、太陽光発電や水素エネルギー、燃料電池など脱炭素に関わる分野を強化しており、自動車関連分野ではEV、FCV向けにフィルター等を供給しています。事業活動においては、全ての生産拠点でCO2フリー電力への切り替えを推し進め、IPCC報告書の2035年度目標に先駆け、2024年度時点で達成。さらにゼロエミッション目標年である2050年到達前でのCO2実質排出ゼロを目指し、実効性の高いプランを展開しています。
また、脱炭素のみならず、水使用の削減、脱プラスチックへの取り組みにも着手し、水処理関連の製品開発も強化しています。このような環境課題やお客様課題にスピード感を持ってお応えしつづけるためには、「人」つまり従業員が活き活きと意欲的に働ける環境が重要です。人的資本経営を推し進め、環境に善をなす事業のサイクルを回しながら、理想の未来へと歩みつづけます。
地球環境に加え、世界のマーケットもテクノロジーもめまぐるしく変化する時代において、50年、100年先の未来の的確な予測はできません。しかし、いつの時代でも地球環境は守らねばならず、安心で快適な生活にはクリーンなエネルギーやクリーンな水や空気が必要不可欠です。また、人工心肺のフィルターは医療における安心を、音響機器等に使用されるメッシュ素材は生活の中に本質的な豊かさをもたらします。このように、私たちの技術で「豊かな暮らし」の可能性はまだまだ広がっていきます。
私たちは今後も時代のニーズをくみ上げ、「脱炭素」「CASE」「水処理」「コロナ後の豊かな生活」を新たな“外部環境変化の大波”と認識し取り組んでまいります。基盤となるファインメッシュテクノロジーに付加価値の高い技術を掛け合わせ「豊かな生活づくりと地球環境改善に貢献する、世界有数のマテリアルカンパニー」としてさらなる進化を目指します。
創業以来培ったメッシュテクノロジーの技術と「ものづくり」に懸ける情熱を、この先の創立100周年、さらにその先の未来へ受け継ぐため、これからも社会価値・環境価値の向上に取り組み、サステナブル経営を進めてまいります。